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AKB48「ジワるDAYS」
作詞:秋元康/作曲:吉田司・塚田耕平/編曲:APAZZI

指原莉乃さんと言えば、今でこそバラエティ番組で大活躍する人気タレントに成長しました。ただ自分の知ってる指原さんは、地味で陰キャで自信なさげな少女というイメージなんですよね。昔、AKB48を熱狂的に応援していた時期があったのですが、自分が生まれて初めて好きになったメンバーは、何を隠そう実は指原莉乃さんでした。(当時は名前が売れておらず、「『ゆびはら』っていう人のファンなんだね!」と散々言われたのもいい思い出です。今でこそあっけらかんとした性格ですが、デビュー当時はぶりっ子キャラでした。その後、2017年くらいまでは、AKBGが特に好きで、中西智代梨岩田華怜西野未姫矢吹奈子松岡はな本間日陽、etc…のメンバーを応援するようになります。)

今回紹介する楽曲「ジワるDAYS」は、指原莉乃さんがHKT48を卒業する際、AKB48としてセンターを務めた卒業ソングになります。(AKB48の楽曲は、AKBグループ全体から選抜メンバーを選ぶため、AKB48以外のグループに所属するメンバーも対象となります。)聴く前はタイトルと彼女のキャラクターもあって、コミックソングのような「ジワるwww」みたいな内容の曲を勝手に想像していたのですが、ここで言う「ジワる」というのは、冗談半分の笑いみたいな意味ではなく、思い出がじわじわと染み出してくるという意味で使われていて、明るい曲調ではありますが、涙腺に訴えかけてくるものがある卒業ソングに仕上がっています。ある意味、タイトル詐欺と呼べるかもしれません。

新しい道へと進む時、人は必ず別れを経験します。環境が変わるということは、新しいものを得ると同時に、失うものも数多くあります。それがどんな意味を持つのか、その時を実際に迎えるまでは分からないものです。この作品では、次のステージへ進む為、前向きな別れを受け入れる気持ちを歌っています。今の時期にぴったりな卒業ソングです。

一時はアイドル黄金期を築いたAKB48も、時を経て2020年、紅白歌合戦に落選しました。今は同じ秋元康さんがプロデュースする坂道グループに、人気的にも圧されています。ただやはりAKB48が、国民的なアイドルであった時代は間違いなくありましたし、その存在を表と裏の両面から支えてくれた指原さんには、感謝の気持ちしかありません。(ファンでない人は知らないかもしれませんが、指原さんは2012年にAKB48からHKT48に移籍。卒業するまで在籍はHKT48でした。一時、STU48を兼任していた時期もありました。ちなみにHKT48では、スタッフとして裏方でも活動し、劇場支配人を兼任、コンサートの演出やセットリストも考案していたそうです。卒業した今でも、アイドル業界との繋がりはあり、=LOVE(イコールラブ)≠ME(ノットイコールミー)といったグループを手掛けるプロデューサーもされています。)大分でアイドルに憧れた、一人のアイドルヲタクの少女の成長の物語。AKB48の歴史とリンクする部分があって、余計に感慨深いものがありました。

ここ数年のAKB48の楽曲は知らないという、アイドルファンでない方にも、昔の全盛期のAKB48を思い出しながら聴いて欲しい良曲です。

【レーダーチャート】

ボーカル:16
メロディ:19
歌詞:17
アレンジ:18
個性:16

TOTAL:86

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