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ASKA「晴天を誉めるなら夕暮れを待て」
作詞&作曲:飛鳥涼/編曲:十川知司

ここではユニットとしてのCHAGE and ASKAではなく、ASKAさんのソロ作品を紹介したいと思います。いつかこの曲にまつわるレビューをしなければならないなと、このサイトを開設した時から、ずっと考えていました。自分の人生を変える転機になった一曲。何を大袈裟にと思われるかもしれませんが、自分が現在も音楽レビューを書いていられるのは、この曲の存在があったからと言っても過言ではありません。発売日が1995年01月01日ということを、今でもハッキリ覚えています。

そもそも元を正せば自分に、音楽をじっくりと聴く趣味はありませんでした。勿論、全く聴かなかったというわけではありませんが、それでも人並み以下という感覚だったでしょうか。幼少期などは、それでこそ親の影響でクラシックを少々、他はアニソンなどを中心に、何となく聴いていた程度で、全然詳しくもありませんでした。ここまで膨大な曲数を聴き込むようになったきっかけですが、音楽をあまりにも知らな過ぎて、先輩に馬鹿にされたことに端を発します。TSUTAYAさんで、丁度、ドラゴンボールのサントラを借りたことがあったのですが、それを居合わせた学校の先輩にたまたま見つかりました。その流れで、普段、どんな曲を聴くのか問われましたが、殆ど知識がなかった為、うやむやにすると、音楽に詳しくないことについて嘲笑されたのです。血気盛んだった当時は、これがきっかけで悔しくなってしまいました。何とか見返すことが出来ないかと考えて、ひたすら音楽について調べるようになります。

この時に頼りにしたのは『CDジャーナル』という雑誌。これには邦楽や洋楽を問わず、日本のレコード会社が版権を持ち、国内盤としてメジャーからリリースされるCDの情報が網羅されており、ロックやポップスは勿論、クラシックやジャズ、ワールドミュージックやサントラ盤なども含めると、メジャーからリリースされているCD盤だけでも、年間で1万タイトル以上あることを知ります。(日本レコード協会のデータによると、1995年に年間にリリースされたCDは18,314タイトルにも上ります。)最初は全ての音源をチェックしたいと思い立ちましたが、その膨大な数を知る事で途方に暮れます。

ここで全ての音源をチェックするのは、金銭的にも時間的にも不可能だということを知り、方向転換を余儀なくされます。(現在のようにネットが発達していなかったので、曲の一部を試聴することすらままならない時代でした。)それだったら、せめて邦楽のポップスやロックなどを中心に、そういったジャンルだけでも聴き込むことが出来ないかなと。反骨精神から始まった趣味ではあるのですが、その執着心と勢いは凄まじく、メジャー系レーベルから出ている作品を、ひたすら雑誌やラジオでチェックする毎日。おかげでその界隈の情報に関しては、誰よりも詳しくなることが出来ました。この頃の行動力や知識がなければ、令和の時代を迎えた時に、音楽をここまで熱意を以て聴き続けてこれたかどうか自信はありません。

無論、聴き比べているうちに、音楽に対して面白さを感じるようになりました。基本的な軸は邦楽のポップス&ニューミュージック系ではありますが、洋楽のロックやポップスは勿論、クラシックや演歌なども含めて、特定のジャンルに対する偏見などもなくなり、「機会があれば楽しみを増やす為に何でも聞いてみよう」というスタンスを取れるようになったことが大きいです。若い世代に人気のネット系ミュージシャンの新譜なども、抵抗なく積極的に聴くことが出来るのは、この時の考え方が生きています。

話は戻りまして、何故にASKAさんの「晴天を誉めるなら夕暮れを待て」が何故に印象に残っているのかというと、勿論、曲の良さもさることながら、この作品のリリース日が1995年01月01日だったからです。そうです、1995年元旦、この日を境に新曲を少しでも多く拾いたいと思って、リリースされるCDのリストを、漏れなくチェックするようになりました。それなので新譜のリリースリストをチェックするようになったのが1995年、CDを意識して買うようになったのが1995年、ライブに興味を持ったのが1995年なのです。

ダイヤモンドさえも 年を重ねてる
まして星なんて 燃えて消えて行く
形あるものが 限りあるなんて
寂しさを添えて 信じ合っている
沈みかけの太陽 見つめたら
許すようにうなずいて
振り返らない覚悟で ついでのような角度で
Ah 誉めりゃいい

「晴天を誉めるなら夕暮れを待て」は、無情な時の流れと向き合う気持ちをストレートに歌ったナンバーです。命を燃やしながら、全力で生きていこうというメッセージに、心を打たれたことを今でも思い出します。自分の人生の転機に、この曲と出会えたことは大きかったです。ASKAさんは報道などで世間を騒がせることもありましたが、それでも自分の心に深く根付く、尊敬すべきアーティストの一人です。

【レーダーチャート】

ボーカル:17
メロディ:16
歌詞:17
アレンジ:16
個性:16

TOTAL:82

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