浅倉大介と貴水博之のユニット、access。自分が音楽にハマるきっかけを作ってくれた、アーティストのうちの一組です。時代の流れは早いとは言ったもので、もう25年以上も前の話になるのかという感じではありますが、子供の頃は、accessが大好きでした。貴水さんのハイトーンボイス、浅倉さんのシンセサウンド。彼らはアイドル的な人気で、一時代を築きあげましたが、今思い返してみても、間違いなく実力派アーティストであったという印象です。
日本の音楽業界における打ち込み(DTM)系と言えば、YMOであったり、小室哲哉さんであったり、先にブレイクした偉人はいますが、現代と違ってまだまだ機材も高価だった時代、一般層へのアプローチに成功したという意味では、シンセサイザーの打ち込みを多用したaccessは、時代の先駆者ではないかなと。
パソコンで曲作りするのが、当たり前となっている現代。ただPCが全く普及していない、ネットのインフラすらままならなかった1990年代前半、時代の先端を行くようなサウンドを届けてくれたaccess。他に類似アーティストが見当たらない独壇場というイメージで、心底、サウンドに惚れこみました。
キーボードで曲作りの柱でもある浅倉大介さんは、当初はTMNのサポートメンバーとして活躍。その後、貴水博之さんのボーカルに惚れこみ、1992年にaceessを結成。1995年に活動休止を発表するも、2002年に再活動開始。そして2021年も全国ツアーを展開するなど、活動休止期間はあったとは言え、30年近くの期間、現在も第一線で活躍されていることを考えると、日本の音楽業界の歴史に大きな名を残したアーティストの一組に違いありません。
今回紹介した「夢を見たいから」は、キラキラした都会のイメージを連想させるストレートなラブソング。スピード感があり心躍らされ、明るくて前向き、勇気づけられる曲です。accessの楽曲の中でもポピュラリティが高く、特に表現がストレートなこともあり、親しみやすいタイプの楽曲なので、一般受けする要素が強いと思います。ちなみにフジテレビ系『たけし・逸見の平成教育委員会』エンディングテーマに起用され、約25万枚のセールスを記録しました。
もしaccessに興味を持ったという方がいれば、ベストアルバムから入るのがお薦めです。彼らが織りなすシンクビートを是非、体感してみてください。
ボーカル:17
メロディ:19
歌詞:17
アレンジ:18
個性:20
TOTAL:91