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Key of Life「Love Story~時をこえて今も~」
作詞:坂本裕介&Yuki Mori/作曲&編曲:坂本裕介

「1990年代の音楽は良かった」。そんな意見をよく耳にすることがあります。それもそのはず、1990年代はCDバブルとも呼べる時期で、楽曲制作やプロモーションに、大金をかけることが出来る時代でもありました。ヒット曲のモデルケースとでもいうのでしょうか。キャッチーな楽曲に、大規模なタイアップ。ヒット曲が万人にもてはやされ、商業音楽業界的には、黄金期とも呼べるような、どこかバブル経済の名残を感じさせてくれるような時代でもありました。

今回取り上げるKey of Lifeは、そんな音楽バブルとも呼ばれた時期に、デビューしたミュージシャンのうちの一組です。プロデューサー&アレンジャーである坂本祐介を中心に、ある時は女性シンガー、ある時はラッパーなど、楽曲に合わせて様々なアーティストと、コラボレートしていく流動的ユニット。

80’sブラック・コンテンポラリー風サウンドに、サンプラーを駆使してR&Bやハウスのテイストを加味、インテリジェンスを感じさせるアーバン・Jポップを創造。ちなみにユニット名の由来は、スティーヴィー・ワンダーの1976年のアルバム『キー・オブ・ライフ(Songs In The Key Of Life)』から付けられました

デビュー曲は、カシオペア「ASAYAKE」、セカンドシングルは、小田和正「ラブストーリーは突然に」を大胆にサンプリングアレンジ。原曲の雰囲気は残しながらも、全く違った作品を作りだしてしまう手腕は、坂本裕介という人間の才能が凝縮されていると思います。原曲は昭和世代の方には、馴染みがあるかもしれませんが、知っている方は、是非、アレンジされたKey of Lifeの音と、聞き比べてみてください。原曲のテイストは残しながらも、全く別の曲に仕上がっています。

今の時代になって思うのは、彼らはデビューの時期が早すぎたという感じは否めません。ラップやヒップホップが、日本の音楽シーンに、やっと根付き始めたという時期だったので、もう少し後の時代にデビューしていれば、もう少し大きな評価が得られた気がします。ちなみ今聴いても、25年前の曲とは思えない洒落なサウンドです。

Key of Lifeは、様々なジャンルの曲を、リミックスしているとは言え、決してマニアックにはなり過ぎずに、聴きやすさを前面に出しているのが特徴です。直近の活動を調べたところ、2017年に久々の新曲を発表されたようです。2000年代にはアニソンなども多く手掛けた坂本裕介さんの功績は、日本の音楽史に名を残すものだと思います。

※2010年07月05日(月)公開の記事に、加筆修正致しました。

【レーダーチャート】

ボーカル:16
メロディ:18
歌詞:17
アレンジ:19
個性:19

TOTAL:89

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