これぞ研ぎ澄まされた、叙情派文学ロックというやつですね。耳馴染みの良いストレートなバンドサウンド。一度聴いただけで、印象に残るセンスの良さ。そして何度も聞き返してしまいたくなるような、固くもなく柔らかくもない絶妙な難易度の歌詞。ベネッセコーポレーション『進研ゼミ高校講座』CFソング。
Galileo Galilei(ガリレオ・ガリレイ)は、北海道出身の3人組ロックバンド。2008年に開催されたロックフェス『閃光ライオット』で初代グランプリを獲得し、翌年にミニアルバム『雨のちガリレオ』でCDデビューすると、2010年にはミニアルバム『ハマナスの花』 をリリースしメジャーデビューを果たします。
この曲を引っさげて、『ミュージックステーション』へ出演したり、CSの『SPACE SHOWER TV』において、パワープレイされていた楽曲なので、耳にしたことがある人も多いかもしれません。(今作はオリコン週間チャート15位を記録。)バンドの持つ雰囲気から、先にブレイクを果たした、flumpoolと比較されることが多いのですが、彼らの方が、表面上は爽やかに見えますが、実は無骨な雰囲気が強い気がします。
MVも狙って作っているのか、良く言えば神秘的、悪く言えば病的な雰囲気で、オーディエンスの心に深く残る映像です。映像の途中でスケボー青年が出てきます。彼は途中のシーンではジャンプを失敗してしまいますが、ラストでは成功させるに至っています。失敗と成功のかけ橋。努力の果てに成しえた栄光。曲のテーマを簡潔に表わすと、このシーンの対比が、一番分かりやすいかもしれません。
終末的論争が生まれるような、混沌とした世の中において、一筋の光を見出して、先に進んでいくような、僅かな可能性に賭けて、一歩ずつ前進していくような、そんなテーマの上に成り立つ作品のように感じられました。
ぶら下げるだけの夢ならいらない 歩みを止める言い訳もやめた 背中合わせに歩きだした僕ら 頭上の空は同じ冷たさで続いていく 誓いの歌が聞こえる
ライブで生演奏を見たくなるようなバンドですね。
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2021年2月現在の情報。数回のメンバー加入および脱退を経て、2016年1月にラストアルバム『Sea and The Darkness』をリリース。同年3月から4月にかけて最後のツアーを行ったのち、6月にベストアルバム『車輪の軸』をリリース。10月11日に初となる日本武道館公演を開催し、活動を終了しました。
Galileo Galileiとしての活動を終了した後、ボーカルの尾崎雄貴は、2017年にソロプロジェクトwarbearを始動。翌2018年にはGalileo Galileiの活動終了時のメンバー3人と、サポートメンバーを務めていたDAIKIの4人で新バンドBird Bear Hare and Fish(現:BBHF)を結成。現在も活動中です。
※2011年04月07日(木)公開の記事に、加筆修正致しました。
ボーカル:17
メロディ:18
歌詞:18
アレンジ:17
個性:17
TOTAL:87