涙腺うるうる系のアニメソングですね。曲調的には明るくて、ちょっと切ない雰囲気のアレンジではありますが、歌詞を良く見れば見るほど、寂しくてやりきれないという感情が増していきます。
「それじゃ またね」って手を振って 笑顔作って さみしくなって ホントはまだ話し足りないけど 「それじゃ またね」って言葉で また会えるって ウソをついて いつも通りの笑顔で言うよ 「また あした」
二度と会えないかもしれない相手に、最後の瞬間まで、笑顔のまま変わらずに接して、「また あした」という言葉を残して、サヨナラする。相手はその時、何も知らなくて、また普通に明日も会えると思い込んでいて、その言葉を何気なく受け止める。そして翌日を迎えた時に、その言葉が優しい嘘であったことを、初めて知ることになるわけです。本当のことを言えなかったのには、何か特別な理由があったからなのかもしれませんし、最後まで普通に接してもらいたかったから、相手の悲しむ顔を見たくなかったから、嘘をついたのかもしれません。
この曲は「魔法少女まどか☆マギカ」の主人公、鹿目まどかの気持ちを綴った曲だと思うのですが、アニメの内容を知ってると、余計にシンクロ率が高くなって、涙すること間違いありません。
この曲はアニメのエンディングとして起用されました。「あれ?アニメは観たけど、こんな曲あったっけ?」と思われた方もいるとは思いますが、『まどマギ』を全話観ていたとしても、知らない人がいるのも無理はありません。実はBlu-ray&DVD盤の1話&2話だけに、限定的にEDテーマソングとして使われた楽曲で、CD音源はこの円盤の特典として同梱されていました。ちなみに現在は、サブスクや音楽配信サイトで、音源を購入することが出来ます。
鹿目まどか役で、ボーカルの悠木碧さんは、声優としてはもちろんのこと、子役出身という形で芸能界入りしている為、19歳でありながら、既に芸能歴15年のキャリアの持ち主です。(懐かしいところでは、子役時代に「あっぱれさんま大先生」のレギュラーとしても活躍。)普段のボーカルよりも若干、キャラクターに寄せて歌っている為、可愛らしい歌声が余計に切なさが増長される気がしますし、曲と歌詞が作品のイメージとシンクロしていて、素晴らしい作品に仕上がったのではないかなと思います。
ちなみに曲を書いているのは、アニソンなどを中心に、作詞作曲活動を展開しているhanawayaさん。アニメ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』や『Aチャンネル』などでも、イメージ楽曲を手掛けられています。とても素敵な曲を書くクリエイターさんだと思うので、今後の活動にも期待したいところです。
誰にでも訪れる突然の別れ。そんな瞬間と向きあったことで、やりきれない気持ちが膨らんでしまった時に、是非、聴いてもらいたい名曲です。
※2011年05月27日(金)公開の記事に、加筆修正致しました。
ボーカル:17
メロディ:18
歌詞:19
アレンジ:17
個性:17
TOTAL:88