音楽談話 #008 ライブの魅力とは？～音と声と空気が直接肌を刺激する 耳以外でも音楽を感じることの出来る瞬間～

ライブの魅力を一言で表すと、これに尽きると思います。音楽は耳で聴くもの。それはごく当然のことなのですが、ライブで体感するとなると、全然違ったものになります。耳以外の部分から色んな要素が吸収できますし、ベースやドラムが地面や空気を伝わって、腹の底に突き上げてくる感覚などは、ライブでしか味わうことが出来ません。(こればかりは言葉で表現しきれないので、ライブを体感したことがない方は会場で味わってください。)

アーティストと同じ空間を共有して、同じ志をもったファンと一体になる。その瞬間にしか感じられない一瞬の煌きを、心で受け止める。呼吸をするのさえ忘れてしまうくらいに、気持ちをシンクロさせる。身体や声で、ありのままの感情を表現する。それが自分が素直に感じたままのライブにおける魅力です。

例えば同じアーティストのライブであっても、毎回テンションや雰囲気などが、微妙に違うのが面白いです。またワンマンライブ、対バンイベントライブ、フリーライブでは、客層がガラッと変わって、ステージの印象が変化することがあります。勿論、会場のサイズによっても、伝わり方や楽しみ方にも変化がありますし、色んなパターンがあるものだなと考えさせられました。(小規模なライブハウスなどでは、自分はよくカシスソーダを飲みながら、ライブ鑑賞させて頂きました。)

あとは見るたびに演者の力量がアップしていたりして、ダイレクトに成長を感じることが出来たり、たまたま生で見たことがきっかけで、更に好きになったアーティストなども過去にいました。音楽好きである以上、生の魅力というものを、少しでも多く感じたいと思っています。

チケットというものは、決して安い買い物ではありません。それに人気アーティストの公演となると、チケットそのものが入手できないことも多々あります。生ものである為に、スケジュールの都合などで、見たい公演を必ず見にいけるとも限りません。居住地域によっては、近場での公演が行われないことも考えられます。それにこういったご時世の中、リスクを覚悟で公演を運営する側の気苦労も分かります。

ただ逆にライブを見る回数が減ったことで、ライブの楽しさを改めて感じられるようになりました。いかなる時も生活の中に刺激を与えてくれるカンフル剤になることは間違いないので、2021年も出来る限り足を運びたいと思っています。